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ドッグフードは去勢後(避妊後)に太ったら変更するべき?獣医師が教えます!

去勢後の犬の減量についての画像

管理人

ドッグフードは去勢後に変えた方が良いのかな?
実はうちの子、1か月前に去勢手術したけどもう太ってきてるの…

獣医師G

去勢手術や避妊手術にはメリットが大きいけれど、一番の問題は太りやすくなることだよね。去勢後(避妊後)に太ってしまったということは多いんだよ。

管理人

それ、よく聞くことだよね。どうしたらいいのかなー?

獣医師G

不妊手術後は、性的な活動や代謝が落ちるから、その分ご飯の量を減らすことが大切だね。ご飯の量を減らしたくない場合は、カロリーの低いフードに変えたり、おやつやフードの上げ方を工夫することも重要だよ

病気の予防や長寿のために有効な去勢・避妊手術ですが、最大の問題点は手術後に太ることです。犬の肥満は糖尿病や関節疾患、呼吸器疾患などのリスクを高めると言われています。せっかく長生きのために手術をしたのに、太ってしまって病気が出てしまっては元も子もありません。

今回は、去勢手術後の肥満防止のために気を付けておきたい、フードについて考えてみましょう!

避妊・去勢手術後に太りやすくなる理由は2つ

ドッグフードと去勢手術の関係を説明したイラスト

消費エネルギーが減少する

術後には、性的な活動に使うエネルギー(交尾行動やホルモンによる代謝など)が減るために、消費カロリーが減り、同じ量を食べていても太りやすくなるんです。1日に必要なカロリー計算する場合でも、一般的には、1割程度減らして計算することが多いです。

発情に伴うストレスがなくなり、食欲が増す

また、手術後は、発情に伴うストレスが減ることによって食欲が増すことも多いんですね。おそらく、不妊手術をしていない場合、動物の本能的な欲求である性欲が満たされないと、落ち着かずにストレスになっているのではないかと考えられます。

実際に、全然食べなくて困っているという犬が、不妊手術後にモリモリ食べるようになったという例は多いんです。もともと食が細かったという子には、食欲が増すことはいいことですが、太ってしまう子には困った効果ですよね。

では、どのようにしたら去勢・避妊手術後に太らせないようにできるかを見て行きましょう。

フードの減量

ドッグフードの減量の画像
先ほど書いた通り、去勢手術や避妊手術をすることで、必要なカロリーは1割程度少なくなります。つまり、手術前と同じ量を食べていると、1割のカロリーオーバーになってしまいます。1日だけであれば1割というのはそれほど多くありませんが、それが積み重なると太ってしまう原因になります。

そこで、不妊手術後には、今までのご飯の量を1~2割程度減らし、使うエネルギーが減った分、食事からとるエネルギーを減らす必要があります。もし、おやつをあげている場合はそれを減らすのも一つです。意外とおやつは大きなカロリーを占めていますので。

フードを減らしても犬が我慢できそうであれば、体重や体格(BSC※)を見ながらフードの量を調節してください。先ほど書いた通り、食欲が増す犬が多いので、フードを減らすと足りなくて我慢できないという子では、食事を変更することを考えた方がいいでしょう。

※BCS:犬の体格を見るための見た目の指標。肋骨(あばら)などの骨の出方、見た目の脂肪の付き方から犬の肥満度を見る指標。1~5段階で評価し、1が痩せている、3が標準、5が肥満。以下のリンクにあるヒルズの表を参考にしてみてください。
http://www.petful-life.jp/diary/study/dog_bcs.html

食事の変更

去勢後のドッグフードで太る原因の画像

フードを減らすのに抵抗がある場合、低カロリーのフードへ変更してもいいでしょう。

去勢・避妊手術後用フードへの変更

最近のドッグフードは非常に研究されています。避妊・去勢手術後に必要カロリーが少なくなった子用の食事も販売されています。このフード、基本的にはカロリー以外の面は他のフードとほとんど変わりません。

・ニュータードケア(ロイヤルカナン)
去勢・避妊手術後の子の肥満対策にカロリーを15%減量し、満腹感の維持のために食物繊維を増やした食事です。カロリー15%減量ということは、同じ量を食べていても15%摂取カロリーを減らせることになり、基本的には不妊手術後も、今までのフードと同じ量を食べられるということです。

肥満の子用のフード

犬の肥満はヒトの肥満と同じく問題になっています。そのため、肥満の子用のフードも各メーカーから発売されています。太り始めてしまった場合はこちらのフードへ変更することもいいでしょう。

肥満の子用のフードには「ライト」などの名前の付いた一般食もあれば、減量用に高度のカロリー制限をした処方食(ヒルズr/dやスペシフィックCRDなど)もあります。太ってきてしまった場合には、早めに一度動物病院でフードの相談をしてみるのもいいと思います。

肥満防止のためのその他の工夫

肥満防止にできることを説明する画像
それ以外にできることを考えてみましょう。

おやつの変更・減量

おやつは意外にカロリーが高いです。そのおやつを減らすか、低カロリーのおやつへの変更をお勧めします。

私のお勧めは「おやつ麩(ふ)」。これは非常に低カロリーで、動物病院でもかなりリピーターの多いおやつです。低カロリーですが見た目が大きく、食べたという感覚もあるので、愛犬も満足できるはずです。

それから、手作りのおやつもおすすめ。食餌をすべて手作りに変えてしまうのは大変ですが、おやつだけなら手作りできます。野菜を煮たものはお勧めです。ニンジンやブロッコリーなど低カロリーでヘルシーなおやつを作ってあげてください。

フードの回数を増やす

一般的に、一度にたくさん食べるより、少しずつ何回か食べる方が、満腹感を得ることができ、消費カロリーも高くなります。可能であれば1日3~4回にご飯の時間を分けてあげるといいでしょう。

ご飯の時間を夕方までに済ませる

犬ではないですが、マウスや人でのデータでは、夜ご飯をできるだけ早い時間に済ませることがダイエットに有効だというデータが出ています。

夜10時~深夜2時には脂肪を貯めるためのたんぱく質「BMAL1」と言われる物質が多く分泌されるためその時間に空腹であった方がいいようです。そのため、1日2回の食事をしている場合、可能であれば15時くらいに夕飯を済ませてしまうと、太りにくくなるかもしれません。ただし、その場合、夜におやつをあげないようにしてください。

また、胃酸過多で明け方によく吐く犬の場合は、空腹時間を増やすとその頻度が増えてしまうので注意が必要です。

運動量を増やす

これはダイエットの基本ですね。散歩の時間を増やすとか、お庭やドッグランで走り回る機会を増やしてあげることも大切でしょう。

不妊手術後は意識的に運動量を増やしていきましょうね!

まとめ

避妊手術や去勢手術は健康面でのメリットが大きい手術であり、獣医師としては強くお勧めしたい手術です。

手術前や手術後に「太りやすくなりますので、気を付けてくださいね」と言っても、やはり太ってしまう犬は多いです。

獣医師G

手術後はフードを中心として、上にあげたような工夫を参考に太らないように飼い主さんが気を付けてあげてくださいね!

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