1. ドッグフードを獣医師が解説【ディアドッグ】
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ドッグフードを手作りしたい!【残飯で簡単に作る方法を教えて!】

管理人

市販のドッグフードは添加物が入っているから心配で、手作りのドッグフードにしようと思うんだけど、どうかな?ご飯の余り物で作れないかな?

獣医師G

手作りフードにはメリットも多いけれど、あまり簡単に作ろうとは考えない方がいいよ。

管理人

そうなんだ。どうして?

獣医師G

まず、犬とヒトでは必要な栄養素のバランスが全く違うからね。犬は人に比べてたんぱく質が多く必要で、炭水化物は少なめにしないとね。それに、食事からとらないといけない必須アミノ酸も違うし、ミネラルなどの微量栄養素も違うからね。

管理人

そっかー、いろいろ考えなきゃいけないんだね。

獣医師G

そうだね。もし手作りを食べる習慣がつくと、ドッグフードを食べなくなる子も多いんだよ。ワンちゃんの寿命まで手作りフードを作る覚悟があってしっかり栄養素の知識をつけていれば、手作り食もいいけれど、そうじゃないとなかなか手作り食のハードルは高いね。普通の人だとなかなか難しいかなー。

愛犬に美味しい手作りフードを。そんなことを考える飼い主さんも多いと思います。

ですが、基本的に手作りフードはお勧めしません。もちろん、しっかり勉強をして、愛犬が寿命を迎えるまで手間も時間もかけることができる人であれば賛成ですが、「とりあえずやってみよう」とか「残飯がもったいないから」くらいの考えであれば、やめた方がいいでしょう。なぜやめた方がいいのか、その理由を解説いたします。

犬の寿命が延びた陰に、良質なフードの登場アリ

犬の寿命は劇的に伸びています。一昔前の10歳を超えれば長生きだと言われた時代から、今や小型犬であれば平均寿命は15歳を超えています。

その背景にあるものは、もちろんフィラリア予防や混合ワクチンの普及、交通事故の減少、獣医療の発展などもありますが、栄養バランスのとれた食事の登場が一番大きな要因ではないかと思います。

ヒトと栄養要求の違う犬は、ヒトと同じものを食べていれば栄養バランスの崩れにより、病気を起こしてしまいます。例えば、ご飯にお味噌汁をかけた猫まんまは、犬にとっては塩分過多になってしまいます。毎日塩分を取りすぎてしまっていれば、心臓や腎臓に負担がかかって寿命が縮んでしまうでしょう。

今ではAAFCO(全米栄養管理者協会)から、犬の必要栄養素がすべて発表されています。その基準を手作りフードで満たすことは難しく、栄養バランスだけでいえば、市販のドッグフードを手作りフードが越えることはないでしょう。

ヒトと犬に必要な栄養素の違い

犬はタンパクの必要量がヒトより多い

もともと肉食動物ですが、猫に比べると雑食よりであることから「準肉食動物」と呼ばれることも多いです。猫よりはタンパク要求量は低いですが、それでもヒトと比べるとたんぱく質をメインとした食餌を食べています。

ヒトの主食であるコメやパンなどの炭水化物をメインにしてしまうと、たんぱく不足を起こしてしまいます。

犬とヒトの必須アミノ酸は違う

体を作るたんぱく質のもとはアミノ酸であり、それぞれのたんぱく質で、どのアミノ酸がどの割合でくっついて作られるのかが決まっています。アミノ酸には他のアミノ酸から合成することのできる「非必須アミノ酸」と、体内で合成できず食事からとらなければならない「必須アミノ酸」があります。

必須アミノ酸は動物によって異なっており、ヒトでは非必須アミノ酸に分類されるアルギニンは犬では必須アミノ酸に分類されているのです。つまり、ヒトは「アルギニン」を取らなくても生きていけますが、犬は「アルギニンは必須アミノ酸に分類されており、食餌中に必ず含まなければなりません。
 

犬は塩分をあまり必要としない

ヒトの食塩必要量は一日8gと言われています。これはナトリウム3,140㎎に相当し、体重当たり約60mg必要になります。一方、5㎏の犬の場合、AAFCOの基準と必要カロリーから計算した場合、1日当たりナトリウム74㎎が必要で、体重当たり約15㎎必要だということです。

つまり、体重当たりで考えると、ヒトは犬の約4倍の塩分を取って生活しているということになります。犬に塩分が濃いものを与えてはいけないというのには、このような理由があるんですね。

一度手作りにしたらドッグフードに戻れない

手作りフードとドッグフードを比べると、手作りフードの方がとってもおいしく感じられます。作り立てでいろいろな味がする手作りフードは、いつも同じ味のドッグフードに比べれば犬にとってはごちそうです。「おいしいものを食べさせたいから手作りフードを」という気持ちにもなりますよね。

ただし、手作りフードのおいしさが問題なんです。基本的に手作りフードを食べている犬はドッグフードを食べなくなってしまいます。

つまり、一度手作りフードを始めてしまうと、やっぱり大変だからドッグフードに戻そうということは基本的にはできません。また、入院が必要になったり、ペットホテルに預けるときも手作り食を持っていく必要がありますし、病気になった場合は、その病気に合った栄養成分の食事を作る必要があります。

ですので、一度手作り食を始めたら一生続ける覚悟がないと、手作り食にするのは危険なんです。

手作りを与えたい場合はおやつで与えよう

手作りおやつにはメリットがいっぱい

それでも「どうしても手作り食を与えたい」、そんな飼い主さんにオススメなのが、おやつだけ手作りにして与えること。おやつであれば栄養バランスはあまり考えなくてもいいですし、量をたくさん与えすぎなければドッグフードはしっかり食べてくれます。また、野菜を中心とした手作りおやつであれば市販のおやつよりもカロリーを抑えて肥満予防にもなります。フードと違って手作りおやつにはメリットが大きいんですね。

手作りおやつを作るときの注意点

おやつを手作りにする場合に気を付けることは以下の通りです

1. 使ってはいけない食材に注意
玉ねぎやニンニクなどのネギ類・チョコレート・ブドウ・キシリトールなどは中毒の危険性があります。おやつの食材に入れないようにしてください。

2. 喉に詰めないように注意
ジャガイモやニンジンなどの野菜、リンゴやナシなどの果物を与えるときは必ず小さくして与えてください。ちょうどのみ込めるくらいの大きさのものは食道に詰まってしまうことがあります。その場合、全身麻酔での処置が必要になったり、場合によっては命の危険もあります。

3. アレルギーにも注意
犬の食物アレルギーは非常に多いです。今食べているドッグフードやおやつに入っている成分を使っておやつを作ってあげてください。
食物アレルギーの検査も行えますので、もし他の成分を与えたい場合は、検査をして大丈夫であれば与えるようにしましょう。

4. 食事とおやつは別物であることを認識してもらう
おやつはあくまでおやつだと思わせる必要があります。そのために
・ご飯の時間とは3時間以上空ける
・ご飯を食べないからおやつを与えるということは絶対にしない
ということは守ってください。そうしないと、おいしいおやつが出るのを待ってドッグフードを食べないという習慣がついてしまいます。犬との我慢比べをしたら、ヒトは絶対に勝てません。

手作りフードでなくても犬に幸せを与えてあげられる

「いつも同じご飯なのはかわいそう」。そう考える気持ちは非常によくわかります。しかし、手作り食を覚えてしまうと基本的にはドッグフードには戻れません。また、栄養成分もしっかり考えてあげないと、かえって犬を病気で苦しめることになりかねません。

食餌以外でも愛犬に与えてあげることのできる幸せはたくさんあります。手作り食を考えている飼い主さんは、この記事を読んでもう一度本当に始めていいのか考えてみてくださいね。

愛犬のためにも、正しいドッグフード選びをしましょう(*^^*)

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ドッグフードの選び方
ディアドッグ【獣医師が教える!】

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管理人のおすすめドッグフードはカナガンです。人間も食べられるイギリス産の安心フードで、愛犬の食いつきも良くなりました♡

カナガンを手から食べる愛犬の写真

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