ドッグフードのゴールデンレトリーバー用って必要?

ゴールデンレトリーバーを飼っているなら、ドッグフードもゴールデンレトリーバー用が必要なの?

ゴールデンレトリーバーだから、犬種専用のドッグフードが一番いいということはないんだよ。大型犬と小型犬のドッグフードは栄養バランスや粒の大きさが違うから、ゴールデンレトリーバーに小型犬用のドッグフードを食べさせるのは良くないけど、「ゴールデンレトリーバーだからこれ!」っていうドッグフードは特にないんだよ。

そうなんですね。じゃあ、どのようにドッグフードを選んであげたらいいんですか?種類がたくさんありすぎて悩んじゃいます。

ゴールデンレトリーバーはその大きな骨格や筋肉を維持するためのミネラルやたんぱく質、美しい被毛の維持のための栄養素などを考えてあげるといいと思うよ。大切なのは、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードを与えることではなく、愛犬の体質や体調をしっかりと見極めて、愛犬に合ったドッグフードを与えてあげることだね!
栄養成分を自分でしっかりチェックして、信頼して愛犬に与えられるドッグフードが選べるといいよね。
ゴールデンレトリーバーは、大型犬では最も人気のある犬種であり、従順で人懐こい性格だけでなく、大きな骨格と美しい毛並みなど、人々を引き付ける魅力をたくさん持っています。
日本で多い小型犬とは体格が大きく違うため、ゴールデンレトリーバ―にはゴールデンレトリーバ―用のドッグフードを食べさせなければならないとお考えの飼い主さんも多いのではないでしょうか?
最近では各犬種用のドッグフードが販売されていますが、実際のところ、どんなドッグフードを食べさせたらいいのでしょうか。今回は、ゴールデンレトリーバ―のドッグフードについて考えてみましょう。
もくじ
ゴールデンレトリーバ―専用のドッグフードの特徴
ゴールデンレトリーバーに与えるドッグフードは、以下のような点に注意してみてみましょう。
大きな骨格や関節の健康のためのミネラルや関節サポート成分
ゴールデンレトリーバーの大きな体を作る骨格、そしてその骨と骨を支えて、円滑に動かすための関節の健康を維持するための栄養が重要です。特にゴールデンレトリーバーには、後ろ足の付け根である股関節の構造が弱くなる「股関節形成不全(股異形成)」と呼ばれる病気が多く発生します。成長期を中心として、ミネラルバランスの崩れには十分注意が必要になります。
骨の成長や健康の維持に関わるミネラルとしては、カルシウムが有名ですが、カルシウムをとればとるほど骨や関節の成長にプラスになるということではありません。カルシウムの取りすぎによりミネラルバランスが崩れてしまい、骨や関節の成長や健康が損なわれてしまうこともあります。
ゴールデンレトリーバー用のドッグフードは、骨の健康のために、カルシウムなどのミネラルバランスを考えて作られています。また、関節の健康のため、グルコサミンやコンドロイチン、ω3脂肪酸(EPA・DHA)などが豊富に含まれていることも多いです。
筋肉の維持のためのたんぱく質
骨格の大きなゴールデンレトリーバーは、その骨格を支えるため大きく健康な筋肉も必要になります。筋肉が痩せてしまうと、骨格をうまく支えることができないため、関節に負担がかかってしまったり、運動機能がどんどん弱ってしまうことがあります。
ゴールデンレトリーバーを含む大型犬では、シニア期に入る6歳以降に急激に筋肉が落ちてきてしまうことが多いです。特に後肢を中心として筋肉が落ちることが多いため、後ろ足が震えたり、ふらついたりする犬が増えてきます。成長期にも筋肉の成長は重要ですが、成犬期やシニア期に筋肉を維持することで、高齢になっても元気に走り回ることができ、寝たきりになってしまうリスクも減らすことができます。
筋肉の成長や維持のためにはたんぱく質が必要であり、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードには質の良いたんぱく質が豊富に含まれていることが多いです。
歯石の予防のための粒の大きさ
ゴールデンレトリーバー用のドッグフードと小型犬用ドッグフードとの違いは、栄養成分だけではなくその粒の大きさにもあります。粒の小さいドッグフードでは、あまり噛まずに飲み込んでしまうこともあり、歯や歯ぐきの健康のために良くありません。
大粒のドッグフードを噛んで食べることで、唾液がしっかり出て、消化を促進してくれるとともに、歯の表面がこすれて嗜好や歯石が溜まってしまうのを防ぐことができます。ゴールデンレトリーバーに合った粒の大きさであることも、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードには大切なんですね。
被毛の健康を保つω3脂肪酸やビタミン
ゴールデンレトリーバーは黄金色のストレートの毛並みが美しい犬種です。その被毛の健康を保つことも、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードの役割の一つです。また、ゴールデンレトリーバーには皮膚が弱い子も多いため、皮膚の健康を保ってあげることで、美しい被毛を維持することができます。
美しい被毛を保つため、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードにはEPAやDHAなどのω3脂肪酸やビタミンEなどが豊富に含まれていることも多いです。
ゴールデンレトリーバーのドッグフード【成分】
目的 | 強化されている成分 |
骨・関節の健康 | ミネラルバランス、グルコサミン、コンドロイチン、ω3脂肪酸など |
筋肉の維持 | 良質なたんぱく質 |
歯石予防 | 大きめの粒 |
皮膚・被毛の健康 | ω3脂肪酸、ビタミンEなど |
ゴールデンレトリーバーの食餌量の目安とドッグフードのサイズ
ゴールでンレトリーバーの体重は、メスの小さい子で25㎏、オスの大きい子で35㎏くらいになります。40㎏を超えるような子も時々見られますが、肥満でなければ35㎏以下の体重の犬がほとんどです。その体重の範囲内の場合、ゴールデンレトリーバーに1日に必要なカロリーは、1日当たり1250kcal~1600kcal必要となります。
成犬用のドッグフードは100gあたり300~400kcal含まれていますので、25kgの子では1日約350g、35kgの子では1日約450g程度必要になります。そのため、ゴールデンレトリーバー1頭あたりに必要なドッグフードは、1か月で10㎏程度になります。
ゴールデンレトリーバーの食餌量の目安(避妊/去勢済、健康な成犬)
体重 | 必要カロリー | 300kcal/100gのドッグフード | 400kcal/100gのドッグフード | ||
---|---|---|---|---|---|
1日のドッグフード | 1ヶ月のドッグフード | 1日のドッグフード | 1ヶ月のドッグフード | ||
25kg | 1250kcal | 420g | 12.5㎏ | 310g | 9.4㎏ |
27.5kg | 1350kcal | 450g | 13.5㎏ | 340g | 10.1kg |
30㎏ | 1440kcal | 480g | 14.4㎏ | 360g | 10.8kg |
32.5kg | 1530kcal | 510g | 15.3kg | 380g | 11.5kg |
35kg | 1600kcal | 530g | 16kg | 400g | 12kg |
ドッグフードは、開封すると消費期限以内でも一気に品質が劣化してしまいます。
そのため、開封後1か月以内に食べきる量のドッグフードが望ましく、1頭で飼っている場合は5~10㎏のドッグフードを購入することをおすすめします。
ゴールデンレトリーバーのドッグフード【注意点】
では、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードは本当に必要なのでしょうか?
ゴールデンレトリーバー用のドッグフードを食べさせることは悪いことではありませんが、以下の点に注意が必要です。
- ゴールデンレトリーバー用ドッグフードがすべてのゴールデンレトリーバーの体質に合うとは限らない(たとえば、ゴールデンレトリーバー用のドッグフードでも食物アレルギーを起こすことがあります)
- 太りやすい子にはダイエットドッグフードが必要になることもある
- ゴールデンレトリーバー用のドッグフードを食べていれば、病気の心配がないというわけではない
- ミネラルを含んで栄養のバランスがしっかり取れる(AAFCOの基準に適合している)
- 愛犬の体格をチェックして、適量のドッグフードを与える(カロリーオーバーやカロリー不足を起こさない)
- 愛犬の体調を見ながら、愛犬にそのドッグフードが合っているかをチェックする
- 持病がある場合は、必要な栄養素をサプリメントなどで補給する

ゴールデンレトリーバーの特徴をしっかり理解し、愛犬の状態をしっかりチェックして、愛犬に合うドッグフードを選んであげられるようにしてくださいね!