高齢犬にドッグフードを与える時に気を付けるポイント

高齢犬のドッグフードと言えば、近所の家のわんちゃんはもう10歳なんだって。
犬も長生きになってきたね!

そうだね。今は小型犬では平均寿命が15歳を超えているって言われているんだよ。大型犬でも10歳越えても元気な子は多いね。

高齢の子の子ってやっぱり若い子とごはんの与え方って違うの?

基本的にはそれほど大きな違いはないけれど、やっぱり理想的な栄養成分やカロリーは違ってくるし、何か病気のある子はその病気に合った食餌が必要になってくるね。
ヒトと同じく犬にも高齢化の時代がやってきました。そうなると、必然的に高齢の犬の病気も増えてきます。がんや腎不全、心臓病、糖尿病など人と同じく加齢とともに増えてくる病気はとっても多いんです。
病気以外にも若いころと比べると少し気を付けるポイントが違う高齢犬でのドッグフ―ド。今回は、高齢の子にフードを与える場合、どのようなことを考えたらいいのでしょうか考えてみましょう!
もくじ
病気を知っておく
高齢の子には腫瘍や心臓病など病気が非常に多いです。何か持病を持っている場合、たくさん取るべき栄養素、あまり取らない方がいい栄養素などが、病気の種類によって変わってきます。特に7歳を超えるころから病気は増加しますので、高齢の子では、病気がないかどうかを病院で診察してもらい、何か見つかってしまった場合には、その病気に合わせた食餌の種類を選ぶようにしましょう。
以下の表に病気によって気を付けるべきことを載せておきます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
病気 | フードの注意点 |
---|---|
腎不全 | 低リン・低たんぱく・低塩分 |
心不全 | 低塩分 |
糖尿病 | 低炭水化物 |
悪性腫瘍(がん) | 低炭水化物・高脂質 |
甲状腺機能低下症 | 低カロリー |
関節炎 | 低カロリー・ω3脂肪酸を多く含む |
尿路結石 | 結石の種類によって違う |
ウェットかドライか
高齢犬=ウェットフードがいいとは限らない
高齢だからウェットフードを与えた方がいいと考えられる方がいるようですが、一概にそうとは限りません。
犬は実はほとんどの場合、フードをかまずに食べています。つまり、歯周病などで歯が抜けてしまっていてもドライフードを食べることはできるのです。もちろん噛まないで食べると消化が悪くなることもあり、下痢をしたり、痩せてくるといったことも考えられます。その場合はウェットフードに変えたりドライをふやかす必要がありますが、「高齢だから」「歯が悪いから」というだけでウェットフードに変える必要があるわけではありません。
ウェットフードにした方がいい例
ウェットフードに変えた方がいい場合は、以下のような場合です。
- 体重が減ってくる
- 食欲が落ちている
- ウェットフードに混ぜた方が薬を飲ませやすい
- 腎不全や尿結石など飲水量を増やす必要がある病気がある
太らせないよう高齢犬用のフードを与える
高齢犬では、若い子に比べて肉体的な活動も体の中の代謝も落ちますので、必要なカロリーは年齢とともに低下します。人と同じく若いころと同じ食餌内容を同じ量食べていると太ってきてしまいます。
高齢犬の子には高齢犬用のフードを与えましょう。高齢犬用のフードは若い子用のフードに比べてカロリーが抑えてあります。それとともに、関節の健康を考えてDHAやEPAなどの成分が配合された高齢犬用のフードも多いです。
犬の寿命が延び、加齢に伴う関節炎も非常に多いため、太るとさらに関節に負担がかかり関節炎を悪化させてしまいます。特に大型犬では高齢犬の肥満は寝たきりにつながってしまうことも多いです。20㎏を超えるような子が寝たきりになると、尿や便のお世話を含めた介護が非常に大変になってしまいます。高齢犬用のフードでできるだけ太らせないようにし、関節の健康も保ってあげるように心がけましょう!
その他気を付けるべきこと
食餌の回数は必要があれば増やす
食餌の回数は基本的に2回であれば問題ありません。あまりに痩せてくる場合や、1回であまり食べられない犬では、回数を増やしてもらった方がいいです。特別重い病気を持っている高齢犬でなければ、食事の回数を増やす必要はありませんよ。
新しいものは基本的に与えない
高齢犬の子では胃腸の適応力も落ちてきます。今まで食べたことのないものを食べるとお腹を壊してしまうことも多いです。「いいフードがあると聞いたからフードを変えよう」とか、「今まであげたことのないおいしそうなおやつがあったからあげてみよう」などしない方がいいでしょう。
もしフード変更の必要性があり、今まで食べていたフードを変える場合は、若い子よりも慎重に数週間かけて少しずつ変えるようにしてください。また、おやつも新しいものは与えないようにし、もし与えるにしても、今まで食べたことのある食材でできているものを選ぶようにしましょう。
塩分は控える
高齢の犬では腎不全や心不全など、塩分を控える必要のある病気が非常に多いです。フードももちろんですが、塩分の多そうな濃い味のおやつなども控えるようにしましょう。
まとめ
高齢の子では、体のいろいろな部分が弱ってくることが多く、毎日の食餌には若い子以上に気を使ってあげる必要があります。病気の有無や種類を含め、その子にあったフードを与えてあげられるようにしましょうね。
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